基準値:1.2~2
検査目的:主として免疫グロブリン増減のスクリーニング
A/G 比の上昇は、グロブリンの減少で見られる。 AG 比の減少は、アルブミンの減少かグロブリンの増加(単クローン性、多クローン性)、両社の合併又はアルブミンおよびグロブリンの減少によって起こる。アルブミンとグロブリンがともに高値となる脱水症や、ともに低値となる血液希釈では A/G 比は変化しない。健常者でも A/G 比の上昇がみられることがあるがその大部分は免疫グロブリン、特に IgG がわずかに低値であることが原因である。最近は血清蛋白分画検査が比較的簡単に行えるようになったので A/G比は重要視されなくなった。
A/G比 | 考えられる病態・疾患 | |
減少 | 1.2以下 |
[高頻度・可能性]多発性骨髄腫, 膠原病, 肝疾患(肝硬変, 慢性肝炎), 自己免疫性肝炎, 慢性感染症, ネフローゼ症候群, 蛋白漏出性胃腸症, 吸収不全症候群, 栄養障害, 先天性無アルブミン血症 |
上昇 | 2以上 | [高頻度・可能性]原発性免疫不全症候群, 後天性免疫不全症候群, 薬剤(副腎皮質ホルモン, 免疫抑制剤), 放射線 |
参考文献
異常値の出るメカニズム
臨床検査データ
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