フィブリノゲンにプラスミンが作用すると、D領域とE領域の間のセグメントが切断され、D分画とE分画が生成される。一方、フィブリノゲンにトロンビンが作用すると、フィブリンモノマーが重合してフィブリンポリマーとなる。フィブリンポリマーはさらにトロンビンで活性化された第13因子とカルシウムイオンの作用で架橋化され、強固な安定した架橋化フィブリンポリマーとなる。この架橋化フィブリンにプラスミンが作用すると、DD/E, Ddimer, E分画が生成される。FDPはこれらの分解産物を総称(一次線溶産物、二次線溶産物)したもの。
FDPは、一次線溶、二次線溶を含むプラスミン生成のマーカーとなる。
線溶優位型DICでは、80μg/mL以上になることが多いと言われている。
FDP値 | 考えられる病態・疾患 | |
上昇 | 10~40μg/mL |
[高頻度]DIC, 血栓症, 心筋梗塞, 肝硬変, 悪性腫瘍, 術後, 抗凝固療法(ウロキナーゼ投与など) |
40μg/mL以上 | [高頻度]DIC, 劇症肝炎, 非代償性肝硬変, 悪性腫瘍, ウロキナーゼ投与 [可能性]血栓症, t-PA投与, バトロキソビン投与 |
参考文献
異常値の出るメカニズム
臨床検査データ
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