CaO2 (動脈血酸素含量)とは

呼吸器

CaO2=1.34×Hb×SaO2/100+0.003×PaO2
酸素含有量=ヘモグロビンに溶ける酸素の量血液に溶ける酸素の量)

動脈血酸素含有量は、ヘモグロビンに溶ける酸素の量と血液に溶ける酸素の量を合わせたもの。
基準値 男性:18.8~22.3 mL/dL 女性15.8~19.9 mL/dL

酸素は血液に溶けにくく、血液1dLに溶ける酸素の量は0.0031×酸素分圧(mL)
酸素分圧が100mmHgとするとわずか0.31mLしか溶けない
一方、ヘモグロビン1gあたりに結合できる酸素の量は1.34mLなので、ヘモグロビン14.0g/dLとすると血液1dLあたり、1.34×14=18.76mLの酸素がヘモグロビンに結合する。
SpO2 98%とすると、ヘモグロビン全体の98%が酸素と結合していることになるため、血液1dLあたりのヘモグロビンに結合する酸素量は1.34×14×0.98≒18.4mL

ヘモグロビン14g/dL、SpO2 98%の患者の血液1dLに溶ける酸素含有量は、18.4mL+0.31mLとなり酸素が血液に溶ける0.31mLは無視できるほど小さい。このため通常はヘモグロビンに溶ける酸素量だけを考える。

CaO2(酸素含有量)
=1.34×Hb×SaO2/100+0.003×PaO2( ヘモグロビンに溶ける酸素の量+血液に溶ける酸素の量)
≒1.34×Hb×SaO2/100 ( ヘモグロビンに溶ける酸素の量 )

酸素含有量には、血液(Hb)と肺(酸素飽和度)が関係している

用語
SpO2(%): 経皮的動脈血酸素飽和度。動脈血ヘモグロビンが酸素と結合している割合。経皮的に測定。
SaO2:動脈血酸素飽和度。 動脈血ヘモグロビンが酸素と結合している割合 。動脈血ガスで測定。



参考文献
Dr.竜馬の病態で考える人工呼吸器管理


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