脳脊髄液減少症で起立性頭痛が起こる理由

起立により髄液が減少し、脳などが下方偏位することで 三叉神経硬膜枝など刺激されるから(controversial)

起立性頭痛は、起立位で頭痛が増強し、横になると頭痛は急激に回復する。

脳脊髄液減少症は、主として脳脊髄液の漏出により髄液量が減少するため、頭痛、めまい、視覚・聴覚障害、倦怠など多彩な症候が出現する。
原因としては特発性や外傷性があるが、腰椎穿刺後やV-Pシャントの流出過多によるものもある。
中には軽い転倒後に頭痛が始まり、原因がわからずに時間が経過する例もある。

脳・脊髄は、脳神経・脊髄神経や血管などにつながれながら髄液の中で浮かんだ様に存在している。髄液が減少すると、この“浮力作用”が減少し、脳・脊髄やそれに連なる脳神経・血管・脊髄神経も下方に偏位したり、牽引されたりすると考えられる。これにより硬膜と脳の間の架橋静脈が牽引されて三叉神経硬膜枝などが刺激されて頭痛が生じると考えられている。

低髄液圧症候群 は「ドクターX~外科医・大門未知子~」 の主演女優、米倉涼子さんがミュージカル「シカゴ」の前に患ったことで一時期有名になった。


参考文献
CSF JAPAN
UpToDate🄬

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