甲状腺クリーゼの定義
甲状腺クリーゼとは甲状腺中毒症の原因となる未治療ないしコントロール不良の甲状腺基礎疾患が存在し、これに何らかの強いストレスが加わった時に甲状腺ホルモン作用過剰に対する生体の代償機構の破綻により複数臓器が機能不全に陥った結果、生命の危機に直面した緊急治療を要する状態をいう 。
甲状腺クリーゼ診療ガイドライン2017 Digest版 より引用
甲状腺クリーゼとは?かんたんな説明
甲状腺機能亢進症状がひどくなり、生命が危機な状態
甲状腺クリーゼの診断基準
必須項目 | 甲状腺中毒症の存在(遊離T3,および遊離T4の少なくともいずれか一方が高値) |
症状 | 1. 中枢神経症状(不穏,せん妄,精神異常, 傾眠,痙攣,昏睡, JCS1以上,GCS14以 下) 2. 発熱(38度以上) 3.頻脈(130回/分以上) 4.心不全症状(肺水腫,肺野の50%以上の湿 性ラ音,心原性ショック, NYHA分類4度ま たはKillip分類1川度以上) 5. 消化器症状(嘔気・嘔吐,下痢・黄疸, T Bil>3mg/dL) |
確実例 | 必須項目および以下を満たす a. 中枢神経症状+他の症状項目1つ以上 または b.中枢神経症状以外の症状項目3つ以上 |
疑い例 | a.必須項目十中枢神経症状以外の症状項目2 つ, または b.必須項目を確認できないが、甲状腺疾患の 既往・眼球突出.甲状腺腫の存在があっ て,確実例条件のaまたはbを満たす場合 |
甲状腺クリーゼ診療ガイドライン2017 Digest版 より引用
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