qSOFAとは
qSOFA(quick SOFA )とは、SOFAスコアに馴染みがない一般病棟や外来で、ベッドサイドで迅速に敗血症を疑うために考案されたスコアです。感染症を疑い呼吸回数22回/分以上、収縮期血圧100mmHg未満、意識レベルの変化(GCS 15未満)の3項目中2項目以上を満たす場合に、敗血症を疑って評価を進めます。
qSOFA陽性は「敗血症の定義」ではない
ここは誤解されやすいところです。qSOFAはスクリーニングツールであって、敗血症の診断基準ではありません。
Sepsis-3における敗血症の定義は「感染症が疑われ、かつSOFAスコアが2点以上上昇していること」です。qSOFAが2点以上でも、それだけで敗血症と確定するわけではありません。qSOFA陽性は「予後不良のリスクが高いので、SOFAスコアや乳酸値を測って評価を進めよう」というトリガーにすぎない、と理解してください。
qSOFA 2点以上 → 敗血症を疑う(スクリーニング)
敗血症の定義 → 感染症疑い + SOFAスコア2点以上の上昇
さらに、Surviving Sepsis Campaign Guidelines 2021では、qSOFAを単独のスクリーニングツールとして用いることは推奨しないとされました(SIRS・NEWS・MEWSとの比較において、強い推奨・中等度のエビデンス)。qSOFAは特異度が高い一方で感度が低いためです。導出研究でも、qSOFAが2〜3点だったのは感染患者の24%にすぎませんでした。
とはいえ、採血なしにベッドサイドで数秒で評価できる価値は変わりません。「qSOFA陰性でも敗血症は否定できない」「qSOFA陽性なら見逃してはいけない」という使い方が適切です。
qSOFAの覚え方
qSOFA陽性となる患者さんは、ベッドサイドで○○さんと声をかけても意識清明ではなく、血圧が低く、ハアハアしている状態です。GCSは意識清明で15点満点なので呼びかけに対する反応がいまひとつはっきりしなければ、それだけで15点未満になります。また、血圧はモニターをみればすぐにわかりますし、100mmHgとキリがいい数字になっています。問題は呼吸数です。モニターに表示されていない場合は、自分で数えなければいけないですし、呼吸数がわかっても22回というキリが悪い数字なので、3項目のうちで一番忘れやすい項目です。そこで呼吸数、RR:Respiratory Rateに22を関連付けて覚えましょう。


参考文献
Surviving Sepsis Campaign: international guidelines for management of sepsis and septic shock 2021


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