医師国家試験の勉強が進んでくると、各疾患の知識が有機的につながっていき、記憶の定着がより強固となります。その一方で、似たような知識同士が干渉し合い、記憶違いが発生してしまいます。この膨大な知識をどうメンテナンスするかも国試を制する重要なポイントです。
定期試験などでせっかく覚えた知識を国家試験本番でも使えるように、もう一度整理してみましょう。
注意!一部作成中の項目があります。
HLA関連疾患一覧
HLA(ヒト白血球抗原)はclassⅠ抗原とⅡ抗原に大別されます。Ⅰ抗原はさらにHLA-A, B, Cの3種, Ⅱ抗原はHLA-DR, DQ, DPの3種に分かれます。
HLA | 疾患 |
HLA-B27 | 強直性脊椎炎、反応性関節炎、乾癬性関節炎 |
HLA-B51, A26 | Behçet’s病 |
HLA-B52 | 高安動脈炎 |
HLA-B54 | びまん性汎細気管支炎 |
HLA-DR4 | 関節リウマチ、AIH |
HLA-DR8 | PBC |
HLA-B27 強直性脊椎炎、反応性関節炎、乾癬性関節炎の覚え方
ポイントは27を一文字目に埋めることです。見慣れないうちは覚えにくいですが、慣れればすぐ出てくるようになります。
下の画像をクリックするとわかりやすいGIFが出てきます。
HLAB51 Behçet’s病の覚え方
Bに51を入れます。Bは8でも使用しているので注意しましょう。
野球が好きな方は背番号「51」のイチロー➡ベーチェット病。で覚えてもいいかもしれません。
HLA-B52 高安動脈炎 の覚え方
工事中。。。
HLA-B54 びまん性汎細気管支炎(DPB) の覚え方
びに「Bi」、まに数字の「5」、性に数字の「4」をあてはめます。
びまん性汎細気管支炎(DPB: diffuse panbronchiolitis)は、東アジア地域に集積する人種特異性のある疾患である可能性が高く、日本人ではHLA B-54の保有率が高いです。
AIH HLA-DR4, PBC HLA-DR8の覚え方
AIH(自己免疫性肝炎)とPBC(原発性胆汁性胆管炎)の違いはよく出ます。好発年齢、自己抗体、血清グロブリン、治療方法など暗記事項はたくさんありますが、今回はHLAに焦点を当てて覚えてみましょう。
大学の定期試験で出るのは、HLA-DR4とHLA-DR8を逆にするパターンです。
医師国家試験では、最悪HLA-DRの部分は忘れてしまっても、どっちが4か8かを覚えておくことが出来れば選択肢は選べます。
AIHのHに4を、PBCのBに8を関連付けます。こうすれば、問題文≒答えになり、覚える手間が省けますね。
HLA-DR4 関節リウマチ(RA) の覚え方
関節リウマチ(RA:rheumatoid arthritis)はHLA-DR4が発生因子、重症化因子として知られています。
RAのAと4を関連付けて覚えましょう。
HLAのわかりやすい解説動画
そもそもHLAって何だっけ?って方へ、わかりやすい解説動画です。
参考文献
病気がみえる血液
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