骨折、脱臼、捻挫

骨折 fracture

骨が自身の強度を超える大きさの直接的または間接的な外力を受けることによって、その解剖学的連続性を絶たれた状態

脱臼 dislocation

外傷性脱臼 強い外力によって関節が可動域を超えて動いてしまった結果、関節包の損傷や弛緩が生じて関節面が乱れ関節面に逸脱が生じた状態

捻挫 sprain

関節が可動域を超えて動いてしまった結果、関節包や靭帯の損傷が生じて1次的に関節面が乱れるが、すぐに位置関係が正常に戻った状態 

骨折の分類

1 原因による分類

外傷性骨折 :強い外力を受けることによって発生する骨折

病的骨折:疾患により骨の強度が低下し骨折

疲労骨折:軽い外力が繰り返し加わることで発生する骨折

2 形状による分類

 A.横骨折

 B.斜骨折

 C.螺旋骨折

 D.粉砕骨折

 E.圧迫骨折

 F.裂離骨折

3外部との交通の有無による骨折

皮下骨折:骨折部に創がない。創があっても骨折部と繋がりなし。

開放骨折:創があって骨折部と直接交通あり

      出血量多い、感染リスク高い、偽関節になりやすい。

開放骨折の分類(Gustilo 1991)

 typeⅠ  開放創が1cm以下

 typeⅡ  開放創が1cm以上であるが、広範囲な軟部組織損傷や弁状創を伴わない開放骨折

 typeⅢ-A 開放創の大きさに関係なく、広範囲な軟部組織の剥離や弁状創を伴うが、軟部組織で骨折部を被覆可能な開放骨折

 typeⅢ-B 骨膜の剥離を伴う広範な軟部組織の損傷と汚染を伴う

 typeⅢ-C 修復を要する動脈損傷伴う

脱臼の分類

 亜脱臼:関節面が一部接触を保った状態

 脱臼骨折:脱臼+関節を構成している骨の骨折

 陳旧性脱臼:脱臼が整復されない状態が長く続いた場合

 反復性脱臼:比較的軽微な外力で脱臼を繰り返す

捻挫の分類

捻挫は靭帯損傷の程度によって治療方針が異なる

 第1度 靭帯の線維レベルでの小損傷のみで断裂はない

 第2度 靭帯の部分断裂

 第3度 靭帯の完全断裂

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