尺骨神経とは?解剖
尺骨神経(読み方:しゃっこつしんけい、英語:ulnar nerve)は、腕神経叢(C7-T1)に由来し、上腕では内側から肘の内側を通り、前腕では尺骨に沿って走行する神経です。支配される筋肉は、主に前腕尺側の筋肉や手の内在筋などです。感覚枝は手掌面と手背面の尺側の皮膚に分布します。
尺骨神経の障害部位によって、Guyon(ギヨン)管症候群や肘部管症候群などが生じます。
尺骨神経(C7-T1)の支配筋
運動枝 | 支配筋 |
尺骨神経本幹から出る筋枝 | 尺側手根屈筋, 深指屈筋(尺側半) |
浅枝から出る筋枝 | 短掌筋 |
深枝から出る筋枝 | 小指外転筋, 短小指屈筋, 小指対立筋, 第3・4虫様筋, 掌側・背側骨間筋, 母指内転筋, 短母指屈筋(深頭) |
尺骨神経本幹から出る筋枝の支配筋:尺側手根屈筋, 深指屈筋(尺側半)
浅枝から出る筋枝の支配筋:短掌筋
深枝から出る筋枝の支配筋:小指外転筋, 短小指屈筋, 小指対立筋, 第3・4虫様筋, 掌側・背側骨間筋, 母指内転筋, 短母指屈筋(深頭)
尺骨神経(C7-T1)の感覚枝
感覚枝 |
関節枝:肘関節・手首の関節・中手指節関節の関節包 |
手背枝(背側指神経となって終わる) |
掌枝 |
総掌側指神経 |
尺骨神経のわかりやすい動画
英語の解説ですが、アニメーションがわかりやすいです。
おすすめ参考書・教科書
プロメテウス解剖学 コアアトラス
プロメテウス解剖学 コア アトラス は解剖のイラストがきれいでわかりやすいです。
神経だけに特化したページがあり、特定の神経の走行をイメージしたい時に便利です。神経以外にも動脈、静脈、筋肉に特化したページもあります。
注意点としては、実際の臓器の写真は掲載されていないため、別に購入する必要があります。
医学書ってお金がかかりますよね。半期だけ必要な教科書があり、お金をどぶに捨てた気持ちになる時がありますが、解剖学の教科書はずっと使います。
研修医になっても読み返す価値のある本です。長い目で見ればコスパの良い本だと思います。
解剖学カラーアトラス
解剖学カラーアトラス は、解剖学実習で実際に見る臓器の写真が大量に載ってます。
イラストでイメージを付けた後にこちらで実物を見ながら勉強した方が頭に残ります。
実地試験はイラストだけ覚えても太刀打ちできません。必ず買いましょう。
グレイ解剖学
友人はグレイ解剖学を使ってました。
大学の本屋さんで手に取ってみて、自分に合った教科書を買いましょう。
イラスト解剖学
イラスト解剖学はマンガで解剖を楽しく勉強できます。肩の力を抜いて楽に読み進められます。
医学部1年生でも理解しやすいと思います。
コメント